JCCCでは創立50周年の特別記念講演として、霊長類学者で理学博士の松沢哲郎教授にお越し頂きお話を伺います。
松沢教授は「アイ・プロジェクト」と呼ばれるチンパンジーの知性の研究をはじめ、さまざまなチンパンジーを通じて「人間とは何か」を探る「比較認知科学」という分野の研究を続けられています。
チンパンジーには人間のような言語はないけれど、彼らなりの心があり、ある意味で人間以上に深いきずながあるそうです。人間の体が進化の産物であるのと同様に、その心も進化の産物です。人間にもっとも近い進化の隣人を深く知ることで、人間の心のどういう部分が特別なのかが照らし出され、教育や親子関係や社会の進化的な起源が見えてくるとのことです。子供のチンパンジーが親の行動を真似て学ぶ「見習う学習」と、人間が進化の過程で取り入れた「教える教育」などについて解説を頂きます。(※ 10歳以上のお子さまを対象にお話しいただきます。)
会場となるリンカーンパーク動物園には、松沢教授が所長をお務めされている愛知県犬山市のモンキーセンターから寄贈されたニホンザルの展示があります。是非講演と一緒にこちらの展示場にもお立ち寄り下さい。たくさんの皆様のお申込をお待ちしております。
松沢哲郎氏略歴
1950年生まれ。1974年、京都大学文学部哲学科卒業、理学博士。京都大学高等研究院特別教授。兼職で、公益財団法人日本モンキーセンター所長、中部学院大学客員教授、中部大学特別招聘教授、立命館大学招聘教授。国際霊長類学会会長。1978年から「アイ・プロジェクト」とよばれるチンパンジーの心の研究を始め、1986年からは毎年アフリカに行き、野生チンパンジーの生態調査も行う。2000年からはアイと息子のアユムをはじめ3組の母子を対象にして、知識や技術の世代間伝播の研究に取り組む。こうしたチンパンジーの研究を通じて人間の心や行動の進化的起源を探り、「比較認知科学」よばれる新しい研究領域を開拓してきた。日本学術会議会員・連携会員、秩父宮記念学術賞・中日文化賞・毎日出版文化賞・紫綬褒章などを受章。平成25年に文化功労者。著書に『想像するちから』(岩波書店2011、第65回毎日出版文化賞受賞、科学ジャーナリスト賞2011受賞)など多数。
松沢教授の研究について:[
langint.pri.kyoto-u.ac.jp]
◆日時:2016年8月28日(日)2:30pm - 4:00pm
◆場所 リンカーンパーク動物園 (Lincoln Park Zoo - 2001 N. Clark St., Chicago, IL 60614)[
www.lpzoo.org]
◆参加費:無料(JCCC会員企業にお勤めの方と家族)、$10 (非会員-18歳以下は無料)
動物園入園料:無料
◆定員:50名 ※定員になり次第受付を終了させて頂きます。
◆締切日:8月19日(金)
◆申込:[
www.jccc-chi.org]